2017年4月25日(火)20時30分

国産バディ・ドラマの原点が、異才・マギーの手で復活!! 「月刊YOU」で話題の『奇跡の刑事 トミー&マツ』連載の経緯を直撃!

ゴールデンタイムに誰もがテレビを見ていた7~80年代。アラフォー&アラフィフ世代が青春を送ったこの時代に、放映回数100回を超える、2人の刑事を主役にした大人気ドラマがありました――。

『噂の刑事トミーとマツ』(以下『トミーとマツ』)。

正義感は強いが人一倍臆病な「トミー」こと岡野富夫(国広富之)と、江戸っ子気質な猪突猛進刑事「マツ」こと松山進(松崎しげる)。ルックスも性格も対照的なデコボコ刑事コンビが数々の難事件に挑むアクションコメディで、国産バディ・ドラマの原点とも言われているこの作品が、放映終了から34年を経てマンガで復活したのをご存じでしょうか?

それが「月刊YOU」連載中の『奇跡の刑事トミー&マツ』(以下『トミー&マツ』)です!!

「月刊YOU」連載中の『奇跡の刑事トミー&マツ』

『トミー&マツ』は、原作にあたる『トミーとマツ』の基本的な設定を継承しつつも、舞台や設定を一新した完全新作! 脚本は俳優や演出家として活躍するマギーさん、作画は本作が初連載の新人・三葦十夢(みついとむ)さんが担当し、TVドラマ『トミーとマツ』を制作した大映テレビ株式会社も、企画原案として参加しています。

ちなみにマギーさんは、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』や『地獄先生ぬ~べ~』のTVドラマ版の脚本も担当し、実は集英社マンガともなじみが深い方だったりもします! 現在、『トミー&マツ』第1巻は紙のコミックスが発売中。本日4月25日(火)からは、デジタル版も配信中!

『トミー&マツ』の主人公は、岡崎富男と松田進。ある日発生したバスジャック事件を機に2人はコンビを組むことになり、さまざまな事件の現場に飛び込んでいきます。

岡崎富男と松田進

トミーは、文武両道のはずがピンチになるととたんに頼りなくなる弱虫キャラ。マツも、威勢はいいけれど迂闊な行動でいざというときアテにならないうっかりキャラで、事件の現場では2人いっしょに犯人に捕まってしまったりします。

『トミー&マツ』

そんなピンチを逆転する、マツの“魔法の言葉”が「インコ! ウンコ! トミコ!」の決めゼリフ(?)。トミーは追い詰められた状態でトミコと言われると逆上し、悪を蹴散らす屈強なヒーローに変身するのです! このあたりはドラマとも同じ。別人と化したトミーのパワフルなアクションも、作品の見どころです。

『トミー&マツ』

今回は、デジタル版配信を記念して「月刊YOU」編集部の『トミー&マツ』担当編集に直撃インタビューを敢行! 気になる連載の経緯から、今後の見どころまで作品のヒミツを丸ごとうかがいました!

担当編集・山内さんが語る! 30年以上前の名作ドラマをよみがえらせた理由とは?

――『トミー&マツ』の企画がスタートした経緯を教えてください。

もともとは「月刊YOU」編集長の猿谷淳と大映テレビさんの間で「かつての名作ドラマをよみがえらせることができないか?」と話していたことがきっかけだったそうで、僕はその企画を引き継ぐ形で参加することになりました。自分が入ったときにはマギーさんが脚本を書くことがすでに決まっていて、あとは作画を担当する人を決めないと……という段階でしたね。

――原案のTVドラマ『トミーとマツ』は山内さんもご覧になっていましたか?

リアルタイムではなかったですが、子供のころに再放送で見たことがありました。今回の連載にあたってDVDで『トミーとマツ』を見直したんですが、バディものの原点ということ以外に「変身ヒーロー」的な要素もあり、コミカルな1話完結形式で、子供も大人も気軽に楽しめるいい作品だと改めて実感しましたね。

――脚本担当のマギーさんとは、どのような流れでやり取りされているんでしょう。

基本的にシナリオ形式で脚本を書いていただいて、それを一度編集部でチェックして気になったところを相談しつつ完成稿に仕上げてもらい、作画に回して三葦先生にネームを作ってもらうという流れです。マギーさんはとてもカンのいい方で、最初に上がってくる脚本の完成度が高いんです。そのおかげで、今は3話先まで脚本が完成しています。連載がこれだけ進んだ段階で、脚本が数話先のものまで出来ているというのは、超優良進行なんですよ。

――ドラマを原案としていますが、タイトルの細かな違いなど、設定はやや変えられていますね。

そこは大映テレビさんからのご希望もあり、あえて差別化をしています。ドラマの放映当時とは時代も違いますし、刑事であるトミーとマツの関係性は踏襲しながら、原案であるドラマとマンガではやっぱり違うお話という扱いにして、ドラマを見たことがない人でも最初から楽しめることを意識しています。

もうひとつ、誰もが楽しめるエンターテインメント作品にしたいので、いわゆる刑事ドラマ的なリアリティはあまり重視していない面もあります。例えば第1話で、着任前日に新人のトミーがいきなり現場に呼ばれるとか現実にはありえないわけですが、そこは気にしない。それよりもわかりやすさや爽快感を優先したお話にしようと。そのうち、マツが銃をバンバン撃っちゃうかもしれません(笑)。

『トミー&マツ』

――トミーが変身(?)するシーンも、ドラマとはまたちょっと雰囲気が変わっていますね。

変身シーンについてはマギーさんの演出的なこだわりで、絵の見せ方を毎回常に変えるようにしています。「トミコって言うな!」のセリフ以降で面白さが出るよう、三葦先生にはトミーのリアクションをなるべく極端にして、話の中で大きく目立つよう心がけて描いてもらっています。

――作画担当の三葦先生はこれが初連載ですが、どういった経歴の方なんでしょう。

僕は「月刊YOU」に配属される以前、青年誌の「ウルトラジャンプ」にいて『アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―』のカガノミハチ先生を担当していたんですが、そこでアシスタントをされていたんです。

アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―
※『アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―』(カガノミハチ作)は、紀元前3世紀のローマを生きる「怪物」ハンニバル・バルカと、「英雄」プブリウス・コルレネリウス・スキピオ、2名の激しい闘いを描いた歴史大河ロマン!試し読みはコチラ!

…もともと編集長からは「『トミー&マツ』はアクションシーンが多くなるし、作家さんは必ずしも女性マンガ誌の人でなくてもいい」と言われていたんです。それで、前職のご縁で三葦先生とお話させていただいたところ、ご本人はバディものの作品が好きでいらっしゃって。「これは渡りに船だ!」といくつか作品を見せていただいたところ、コマ割りやネームの構成力があるのがわかったので「今回はマギーさんのように脚本力のある方のシナリオでやってみたらどうですか」と相談しました。その後は、大映テレビさんとマギーさんに絵を見せてOKをもらい、連載企画がスタートしました。

――ドラマのほうから見ると、ちょっとマツがイケメン過ぎるような気も……?(笑)

確かにドラマとイメージが違うというご意見もあるんですが、女性マンガ誌に載る作品として、主役の男性2人がそれぞれ個性的なイケメンなのは……悪いことではないですよね?(笑) バディものらしい、男同士の信頼関係が築かれていく様子や距離感が伝わってくるのもこの作品の良さで、三葦先生はそうした空気を描くのが上手いんですよね。そのあたりも含めて、楽しんでいただければいいなと思っています。

でも実のところ、連載前にキャラクター設定をしていたときはもっとイケメンな雰囲気のデザインが上がってきて「マツはもうちょっと薄汚い感じで、ゴリラって言われるのが似合う感じに」とお願いをしたんですよ(笑)。資料として秋本治先生の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』を渡して、「両さんと中川がいつも2人で行動する正義の味方になると思ってください」と説明して。今後、先生がさらに2人のキャラクターをつかんでいくにつれて、絵も印象も変わってくると思います。

――今後の『トミー&マツ』のストーリーで注目してほしい部分を教えてください。

僕自身が読むのを楽しみにしているのは、「トミーがなぜ“トミコ”と言われるとキレるのか」という、トミーの過去にまつわるエピソードです。実は、ドラマでもそのいきさつは語られているんですが、マンガはそれとはまた違ったものになるとマギーさんから聞かされています。今のトミーは優等生だけど気弱なイケメンという感じで、過去にいじめられていた描写があるものの、詳しくは明かされておらず……。おそらくそこには深いドラマがあって、マギーさんの頭の中ではすでにその理由も決まっているそうです。そこがわかると、トミーとマツの2人の関係がもっと面白くなるだろうと期待しています。その理由が明かされる日を、読んでいただいている方々と一緒に楽しみにしたいですね。

『トミー&マツ』

――そういえば、第1巻収録の第4話では山内くんというキャラが登場しますが、こちらは……?

ええ、僕ですね。名前の読みは違うんですけど、いじめられている中学生の役で……でも僕はいじめられっ子ではなかったですよ?(笑) 実はこれ、マギーさんが最初のシナリオで突然入れてきたネタで、「まあ、いいかな」と思ってそのまま進めてもらいました。顔は似ているような、そうでもないような……と自分では思っているんですが、どうでしょうね?(笑)

『トミー&マツ』

“謎”が秘められた『トミー&マツ』のストーリー。単なるリバイバルではない、マンガならではのトミーとマツの新たな物語を堪能できる作品として、ご注目ください!

まだ見ていないという人は以下の「月刊YOU」公式サイト内にある特設ページで、第1話を試し読みしてみよう!


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(C)マギー・三葦十夢・大映テレビ株式会社/集英社