2017年5月9日(火)18時34分

岸本斉史、荒木飛呂彦、久保帯人etc.――あの有名作家たちが表紙を描きおろし! こどもから大人まで楽しく読める『学習まんが 日本の歴史』で“今の歴史”を学ぼう!

集英社の創業90周年記念企画として、じつに18年ぶりに全面改訂版が刊行された『学習まんが 日本の歴史』(全20巻)。
マンガファンとして、岸本斉史先生、荒木飛呂彦先生、久保帯人先生といった名だたる有名作家たちが担当した豪華な表紙イラストに食いついちゃったわけですが――本書は日本史のカリスマ講師・野島博之先生が総合アドバイザーとして参加。さらに通常の年表とは別に時代の流れを分かりやすくまとめた「早わかり図」や、逆引きできる歴史用語集なども収録されているなど、歴史をとても学びやすい内容になっています。
そして、実際に本編を読んでみると気づくのですが、“マンガ”として、とてもツボを押さえた作りになっているんです。
というわけで、歴史小説はけっこう好きだけど授業はあまり得意でなかった私、ライターのうめが『学習まんが 日本の歴史』の中身に注目して紹介したいと思います!

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どの先生が表紙を描いているか
学習まんが 日本の歴史』公式サイトをチェック

マンガとしておもしろい! やっぱりこれが一番大事!

学習まんがといえば、マンガ文化が花開いた日本ならではの学習アイテムですよね。歴史学習ならマンガを通して日本の歴史をひととおり眺めみて、自分なりの「関心」や「あこがれ」や「疑問」が見つかればさらに嬉しい! マンガで学習することの意義ってそこにあると思いますが、全面改訂された『学習まんが 日本の歴史』がスラスラと読めたのは――やっぱり“マンガとして”楽しかったからなんです。

大ゴマの使い方なんかもそうだし、テンポやメリハリもしっかりしていて、視覚的に“魅せるべき”ところをちゃんと押さえている…時代をテーマにしたマンガ作品として、純粋に本編を楽しむことができたんですよ。

むしろ、あまり自分が関心を持ってなかった時代のほうが、知識が薄いぶんワクワク感があったし、物語もドラマチックに感じられて、どんどんその時代に引き込まれちゃいました。

学習まんが 日本の歴史_卑弥呼

けっして卑弥呼がヒロイン級の可愛さだから絶賛してるわけではないですよ! まあでもそういうツボも大事ですよね! いやホントに!

白村江の戦い

先進国だった唐に挑んだ「白村江の戦い」。一人称視点、俯瞰視点、アップ、ロングと多彩な構図で描かれた戦いはかなりの迫力! 戦記物語を読んでいるようなドキドキ感があります。

平城京

「平城京」っていったら、やっぱりこの大きさですね。視覚でイメージできると、「関心」とか「あこがれ」とか「疑問」って、たくさん生まれてくると思うんですよ!

壇の浦の戦い

「壇の浦の戦い」は、アクション重視で描かれています。あこがれの対象になりうるイケメンヒーローは、学習意欲を向上させる意味でも効果的!

日露戦争のハイライトシーン

日露戦争のハイライトシーンは、対馬沖海戦の「東郷ターン」。近代総力戦の幕開けが見開きを使ってダイナミックに描かれていますね。

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もちろん学習まんがなので、本編の中には要点や解説もしっかり盛り込まれているわけなんですけど、それが過剰じゃなかったところが個人的には高ポイントでした。コレってすごい大事なことだと思うんです。
たとえばファンタジーマンガにしたって、登場人物がいちいち“事細かに”世界観を説明してたら、テンポが悪くてしかたないじゃないですか? やっぱりある程度、読む側にも想像力を働かせて楽しめる“隙間”と流れがないと、どうしたって読まされてる感って出てきちゃうと思うんですよ! その按配がとても良かったです。

そんなわけで、集英社の全面改訂版は“ちゃんとマンガ”なので、まずは楽しんで読んじゃってOK!

ちなみに本書では、時代の流れを示した「早わかり図」や、その時代の核心部分を紹介する「この巻の重要ポイント」、さらに近隣国と対比させた「年表」が巻頭巻末にしっかりまとめられています。

近隣国と対比させた「年表」

正直あまり歴史に関心がないって人は、とりあえずマンガだけを読んで、気になるところが出てきたら、「早わかり図」や「年表」をチェックしつつ、自分のペースで少しずつ関心を膨らませていく――そういう読み方がオススメです!

ところで大人が読んでも楽しめそう?

ご安心ください、すごく楽しめましたよ!

――というのもですね、今回の全面改訂版は、これまでの『日本の歴史』と比べると、近現代史の割合が多めになってるんですよ。一昔前の出来事も、すでに歴史として刻まれています。「高度経済成長」や「バブル経済」に始まり、「構造改革」とか「グローバル化」、「インターネット時代」といった現代史は、少なくとも歴史の流れとして眺めてみると、かなり新鮮に見えました。

また近代史に関しても、大人になると歴史認識がけっこう多角的になるというか、意外と正面から見てない点も多々あったりして、このマンガを読んで、ちょっと頭の中がスッキリした気がします(笑)。

とにかくマンガ自体が読み物としてしっかりしていて、歴史やマンガに“目の肥えた人”でも楽しめる仕上がりになっています。

学習まんが 日本の歴史
学習まんが 日本の歴史

ちなみに本書に登場する人名や地名は、すべて高校で学ぶ日本史の教科書に基づいています。原則的にすべての漢字にふりがながついているので、子供と一緒に「学びなおそう」という方にもオススメです。

すでにデジタル版も配信されているので、ジャンプを読むような感覚で、通勤しながら近現代史の流れを学びなおすのもいいかもしれません。
というわけで、“マンガ好き”のお父さま、お母さま!

ぜひこの機会に――

大人が読んでも楽しめる全面改訂版『学習まんが 日本の歴史』で、新たな歴史への関心を“開拓”してみてはいかがでしょうか?

[文章/うめ]

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