2017年5月19日(金)16時00分

Y Jの鬼才タッグが贈る大名作『プリマックス』、堂々完結の衝撃作を徹底解明!柴田ヨクサル先生&蒼木雅彦先生の特別インタビューも掲載!

いやー、今週も「ヤングジャンプ」は面白かったですね! 特に『プリマックス』!

「アイドル大戦」が終わって大団円かと思いきや、まさかの竹雄の父親が南米で金塊を掘り当てて、ハリウッドでアイサキアオ率いる新しいアイドルグループを立ち上げるとは……来週の展開も楽しみですね!

……ごめんなさい、嘘です。『プリマックス』は「ヤングジャンプ」の2017年21号で堂々の最終回を迎え、5月19日(金)には完結巻のコミックス第10巻が発売になるんです。

プリマックス 10

カワイイと思う瞬間がもうカワイイんだ
女装男子×アイドル×フルテンションの青春コメディ最・終・巻!!!
カワイイはチンコある、ない程度じゃ決まらない!!!!!!
試し読みはこちら

もはや、新しい『プリマックス』が読めないという喪失感に耐えきれず、つい脳内の“俺が考えた『プリマックス』の新エピソード”を吐露してしまいました。ああ、本当につらい……。

そこで、気を取り直して今回は、コミックシンクきってのファンを自認するライターが、『プリマックス』ロスを癒すために、堂々完結を迎えた本作の魅力を改めて紹介! 各巻必見の名シーンを公開して『プリマックス』のすばらしさを伝え、あわよくば読者のみなさまにもハマっていただければ……という! では、以下どうぞ!

よくわかる:『プリマックス』ってどんな話?

『プリマックス』は、『ハチワンダイバー』の柴田ヨクサル先生が初めて原作を担当し、濃密&ポップな絵柄で独自の世界を描く蒼木雅彦先生が作画を手掛けた作品。その内容は……まずコミックス第1巻の解説文の冒頭を見てみましょう。

「高校生のモン太はある日、幼馴染のツバメと竹雄にお願いをする。その願いとは“100万円あげるから文化祭で一緒に可愛く踊ろう”だった!!」

では、モン太の願いが叶う様子を、実際のマンガのコマで見てみましょう。

(1) モン太がツチノコを捕獲して1億円ゲット。
ツバメと竹雄に100万円払ってお願いを聞いてもらうことに。

プリマックス_ツチノコを捕獲して1億円ゲット。

(2) レスリング部のツバメと柔道部の竹雄は、
100万円もらった手前断れず、練習の合間を縫ってダンスを猛特訓!

プリマックス_ダンスを猛特訓!

(3)“カワイイの星”を目指すため、学園祭での本番に向けて女装
カワイイ

プリマックス_学園祭での本番に向けて女装

(4)学園祭のステージにいきなり現れ、ダァン!!!

プリマックス_学園祭のステージにいきなり現れ、ダァン!!!

ご覧の通り、男子高校生のさわやか青春ダンスストーリーを想像させる基本設定に“カワイイ”という“劇薬”をブチ込むことで、男子高校生が“女装”してアイドルを目指すという驚愕と爆笑の展開に!
思わず「なんということでしょう……!?」とつぶやきそうになる、柴田先生の“匠”ぶりが思い切り発揮されたストーリー展開です。

プリマックス_“カワイイ”という“劇薬”をブチ込む

“カワイイ”は人間が作り出した神! その価値観に読者の常識が震撼する!

「“カワイイ”ならばすべてが許容される!」。それが『プリマックス』を貫くテーマです。学園祭でのデビューのあと、「“カワイイ”を極める」という欲求に従って行動するモン太に引っ張られ、ツバメと竹雄の頭のネジもどんどんユルユルになり、“カワイイの星”を目指したさらなる暴走が始まります!

プリマックス_変態じゃないカワイイだよ

“意外性しか狙わない”猛毒的なプロデュース手腕を見せる女子高生・ワルコ、実力派アイドルのはずが方向性を見失ってしまうアイサキアオなど、3人の行く手にはアクの強すぎるキャラクターが続々と登場。彼女らを交えて物語はさらに加速し、最新第10巻で描かれる物語のクライマックスである「アイドル大戦」まで、ノンストップ・ノーブレーキな物語が描かれます!

プリマックス_ノンストップ・ノーブレーキな物語

ページをめくるたびに「は???」と声を上げてしまう展開が毎回用意された、柴田先生ならではのテンポ&インパクト抜群の“めくり芸”の冴えと、“強すぎるセリフ”の数々は、本作でも健在! 加えて、それを支える“カワイイ”を体現する蒼木先生のポップで濃密な絵柄が、各シーンのインパクトとドライブ感をさらに高め、一度読み始めると「どうしてこうなった!」と突っ込みながらも読むのを止められません! とにかく、一度ご覧いただきたい逸品です。

コミックシンクスタッフが選んだ! 各巻で“2番目に面白い”コマを紹介!

ここまで読んできて、まだ『プリマックス』の面白さに懐疑的な方もいらっしゃるでしょう。そんな方に向けて、以降では原作からコミックシンクスタッフが独断と偏見で選りすぐった「各巻で“2番目に面白い”シーンをご紹介します!

たったワンシーンでも強烈なインパクトを持って迫ってくるセリフと絵のスゴさこそ、本作の魅力! さらに各巻にはこれを上回るインパクトを与える、驚愕&爆笑のエピソードがみっしりと凝縮! 絶対にソンをさせないと断言できる面白さです!

連載完結を迎えた柴田&蒼木先生を直撃!

今回は特別に、連載を終えたばかりの柴田ヨクサル先生と蒼木雅彦先生、そして本作の担当編集・横井さんにスペシャルインタビューを敢行! 『プリマックス』の気になるポイントをお聞きした!

――『プリマックス』連載を終え、柴田・蒼木両先生の今のお気持ちをお聞かせください。

柴田:蒼木君に作画に入ってもらう前に、打ち合わせを担当さんと私と蒼木君の3人でかなり練った後に作画に入ってもらいましたので、私の漫画家人生で最も濃い連載でした!

蒼木:もっと可愛く描けたんじゃないか、他にもっと可愛くかける漫画家さんがいたのにと悶々としています。

――柴田先生×蒼木先生という濃密な組み合わせは、どんな経緯で生まれたんですか?

横井:『プリマックス』のネームが完成した時に、柴田先生から題材的に自分以外の漫画家さんに作画をお願いしたいという話があり、そこから作画をお願いする方を探し始めた形です。柴田先生に色々な漫画雑誌を見てもらって、そこで柴田先生が蒼木先生の作風がハマると直感で思われたので、蒼木先生にお願いした形です。

――本作はネーム原作の形式で制作されているそうですが、作業の流れはどのような感じだったのでしょう。原作と作画のイメージをすり合わせる際に、ご苦労などは?

柴田:私は普通にネームを描かせてもらいましたので、蒼木君が大変だったと思います。

蒼木:打ち合わせでネームを直接いただいていたので、その場で疑問点を教えてもらったり、柴田先生からのアドバイスももらえたので、そのまま苦労なく作画に入れていました。

プリマックス_単行本カバーを外すと
(ちなみに、単行本のカバーを外すと柴田先生のネームが! こちらは8,9巻のもの)

――柴田先生初の原作担当作品となりましたが、制作上で特別に意識されたことはありましたか? また自身で作画した作品と比べて、意識的に変えていた部分はありましたか?

柴田:絵は蒼木君にカワイく描いて頂けるので、私は思いきり振りかぶって「男とカワイさのごった煮」を1話1話つくりあげる感じでした。これは蒼木君の作画のレベルの高さもあって、今までの僕の作品の中でも完成度は一番だと思います。

――「女装した男子高校生が“カワイイの星”を目指す」というストーリーを着想するきっかけはなんだったんでしょう。

柴田:「ももいろクローバー」が爆発的に売れる前にひたすら頑張っている姿を見て、私も力をもらった時期がありまして。彼女たちの「全力でカワイイ」に挑む姿みたいなものを見ていました。
そうした自分の体験もあって、「カワイイ」という、ハッキリ説明できない、フワッとそこにあるような…人間の文化の中でも普遍的に人をくすぐるというか、怒りや憎しみとは真逆の感覚の「カワイイ」が、ある時、男子高校生(主人公のモン太)の生きる力になった、というところから『プリマックス』を思いつきました。

――蒼木先生の側で、柴田先生の原作を元に作画やキャラクターデザインをするにあたり、何か特別に意識されたことはありましたか?

蒼木:出来ているかわかりませんがネームの熱量が消えないように意識しました。デザインは自由に描いていいとおっしゃって頂いたので好き勝手描かせてもらいました。

――単行本9巻の帯にある「カワイイは 噴き出す 高ぶる 震わせる」や、本誌掲載時のキャッチコピーもかなり秀逸だと感じたのですが、これは横井さんが?

横井:基本的には私が考えております。作品のノリに合わせていたというか、ある意味好き勝手に考えられる余地があったので、あまり苦労した記憶はないです。

――最後にみなさんがいちばん好きなキャラクターを教えてください!

柴田 ワルコです。
蒼木 竹雄です。
横井 四つ子です。

――ありがとうございました。


“男子高校生3人×カワイイ×アイドル”という強烈なコンセプトをベースに、一気呵成のハイテンションなストーリーで、読者の心をわしづかみにする『プリマックス』。笑いも、可愛さも、カワイイへの本気さも、ただひたすらに“濃度マックス”な内容は、コミックスでまとめて読むとさらに楽しめます! 完結10巻の発売を機に、ぜひとも全巻一気読みをオススメします!

文章/TAK

関連情報/外部リンクはこちら

(C)柴田ヨクサル・蒼木雅彦/集英社